ラーメン屋を開業する簡単な方法は、ノウハウをもったフランチャイズチェーンと契約してしまうことです。 ここでは、フランチャイズチェーンへの問い合わせから、実際に開業するまでの流れをまとめてみました。
ラーメン屋を開業するにあたって、なくてはならないのが費用・資金です。開業しようと決めてから、コツコツと貯金をしてきたお金がある人もいるでしょうが、実際に貯金だけで足りるのかどうかは不安ですよね。まず資金は、設備資金と運転資金に分けて考えてみましょう。
店舗の敷金や厨房機器、食器や調理器具、製麺設備、内装、外装、設備工事などが設備資金です。
前払いの家賃、礼金、不動産仲介手数料は初月のみ発生する運転資金ですが、それ以降は原材料費、人件費、消耗品費、毎月の家賃、販促費、水道光熱費など営業していくにあたって必要な資金が発生します。それらを運転資金と呼びます。
運転資金はある程度余裕をもっておかなくてはなりません。初月からいきなりお客さんがたくさん来てくれて繁盛するといいのですが、なかなか難しいですよね。お客さんが少なくても、安定して営業ができるような費用・資金の準備は必要です。そのため半年、もしくは1年ほど資金面で余裕があると、経営も安心でしょう。
ラーメン屋を開業するにあたって、取得しておかなくてはいけない資格があります。「食品衛生責任者」の取得です。食品衛生法に基づいて営業許可をとる必要があるため、必要不可欠な資格といえるでしょう。
ラーメン屋の開業にあたって、大事なのは事前の計画です。開業にかかる費用や資金はもちろんのこと、開業時にどうやってその資金を調達するのか、開業後にどれぐらいの売り上げを見込んで経営をしていくのかといった計画を立てなくてはなりません。事前に計画を立てておくと、実際に開業してから余裕をもって店舗運営ができるでしょう。
ラーメン屋を始め、飲食店は開業前にターゲットとなる顧客を設定します。女性が好きそうな健康志向の高いラーメンにするのか、サラリーマンがお腹いっぱいになって満足できるボリュームを重視したラーメンにするのかなど…ラーメンといっても様々なラーメンがあります。どんなコンセプトで経営していきたいのか、どんなお客さんに来てもらえるラーメン屋にしたいのかを考えてみましょう。
ラーメン屋をどこに構えるかも、売り上げを左右するポイントです。ターゲットを先に決めているので、そのターゲットとなる層が多く訪れそうな場所をおすすめします。オフィス街がいいのか、駅前がいいのか、それとも主婦が昼間多く訪れるような場所がいいのかなど…コンセプトに合わせて考えると、立地も選びやすいです。
営業時間もターゲットと立地によって異なります。ランチ営業を主にしたいと考えているのであれば、無理して午前中や深夜に営業している必要はありません。ただし、ラーメン屋は飲み終わってから深夜に行くという人も多いため、ターゲットや立地によっては深夜までの営業を検討してもいいですね。
ただし、営業時間が長ければいいというわけではありません。ターゲットと立地に合わせて、売り上げが見込める時間を中心に営業時間を決めましょう。
先ほどご紹介しましたが、開業して店舗を運営していくために、資金計画を立てておかなくてはいけません。開業資金がどれぐらい必要なのかを考え、どのように資金繰りをしておくかを計画しましょう。
売り上げは、実際に開業してみないとわかりません。しかし、わからないまま開業するのはとても危険です。実際に営業を開始する前から、利益計画は立てておきましょう。毎月どれぐらい儲けが出るのか、ということをざっくりと計算してみてください。
年間に営業する日数で、客単価はどれぐらいなのか、そして1日にどれぐらいの客数が見込めるのか、営業するためにかかる経費はいくらなのか、すべて計算しておきます。例えば1か月の売り上げが200万円で、その半分が経費となる場合、単純に考えて営業利益は100万円です。
自分の開業に無茶な点はないか、自分の生活は問題なく送っていけるのか、という事前チェックもできるでしょう。
たくさんのお客さんが来てくれることは、ラーメン屋にとって非常にありがたいですよね。でも、食器はその分足りなくなります。せっかく繁盛してお客さんも多く来店してくれたのに、提供するために必要な食器が足りなくなって待たせてしまい、その結果お客さんが離れていってしまう…という心配もしなくてはなりません。
例えば、20席のラーメン屋を開業する場合、どれぐらいの食器がいるでしょうか?席数分プラス、5つか10つほどあれば足りるだろうと考える人は多いです。洗い物もできるだろうし、そんなに予備はいらないと思ってしまいますよね。しかし、これが大間違い。お客さんがたくさん入って満員になると、実際は洗い物をする暇もないぐらい忙しくなります。
洗い物を専門で行う人を雇っていたり、人材が潤っていたりすればそんな心配はしなくてもいいでしょうが、開業して間もなくは人件費をできるだけかけないように、と少人数で経営をする場合が多いです。そうなると、洗い物まではとてもじゃないけれど手が回らなくなってしまうでしょう。
では、食器はどれぐらい用意しておくと安心なのでしょうか。おすすめしたいのは、席数の3倍です。20席なら60セット、ということですね。そんなに食器を買うと費用がかさむと思いがちですが、食器はこだわりすぎなければそれほど高いものではありません。少し多めに購入しても問題ないでしょう。それよりも、食器が足りなくてお客さんにラーメンが提供できない、というほうが困ってしまいます。少し多いかな?と思う程度の食器を準備しておくと安心です。
開業するにあたっての借り入れは、比較的容易にできます。しかし、借り入れが簡単にできるからといって余計なことにお金を使わないようにしましょう。あくまで借りているお金です。利益がある程度出てくると、ついつい使ってしまいたくなるものですが、まずは借りているお金を減らすことに専念してください。もし使うのであれば、ラーメン屋の将来に役立つ投資をおすすめします。役に立つお金の使い方を事前準備の段階で、考えておいてくださいね。
好きなラーメン屋にあこがれて、自分でも開業して理想とするラーメンを追求したい、という熱い思いをもって開業する人も多いでしょうが、好きなラーメン屋のサービスや商品のマネはしないようにしましょう。独自のメニューやサービスで勝負してください。マネして勝てるほど簡単な世界ではないですし、場合によっては営業妨害などで訴えられてしまう恐れもあるでしょう。独自性を追求し確立させることができれば、強力なセールスポイントとなって立場も確固たるものになります。
フランチャイズ本部に、電話やメールなどで問合せし、
資料を送付してもらったり加盟説明会に参加したりして、情報を収集します。
実際のフランチャイズ加盟店や本部直営店を訪問し、
店舗運営の様子を視察したり、ラーメンを試食したりします。
フランチャイズ本部のコンセプトや事業方針を理解したうえで、加盟の申し込みの手続を行います。
この段階で、契約条件や開業へ向けた資金計画などを確認します。
担当者に相談しながら、出店エリアを決めます。
立地条件や競合店の状況などを考慮し物件を絞り込んでいきます。
出店候補物件での投資額を算出し、事業計画書を作成し、問題がなければ、物件を確保します。
デザイン担当者による店舗レイアウトデザインの作成に入ります。
オーナーや責任者がFC本部で経営、調理、接客などのトレーニングを受けます。
現地店舗で、パート、アルバイトスタッフのトレーニングを進めながら、
開店準備(食材、什器、備品の手配など)を行ないます。
スーパーバイザーが派遣され、ラーメンの調理や接客の指導を受けることができます。
(FC本部により内容は異なります。)
【選定条件】
Googleで「ラーメン フランチャイズ」と検索しヒットした企業50社の公式HPを調査(2023年4月18日調査時点)。
全50社のうち店舗数の多い順で10社を調査し、ロイヤリティのない5社から、下記の条件で3社を選定しています。
・麺場 田所商店…5社のうち最もサポートの幅が広く、物件/立地サポート、開業前サポート、求人サポート、開業後サポートを行っている企業
・TAKEYOU…屋号、店舗デザインを自由に設定でき、提供する麵やスープの選択肢が5社のうち最も多い企業
・町田商店…研修期間が最短で5日間と、5社のうち最も短く、開業までの期間が短い企業